山本精一とコックリさん

高円寺無力無善寺。こういう名義で小さいハコでのソロ・ライヴっていうのは、関西じゃよくやってるらしいんですが、東京だとスターパインズでたまにやるヤツくらいなので、やっと見られるみたいな感じでした。

で、やっぱ全然違いましたねえ。スターパインズなんか全然ちゃんとやってるなあって思いましたよ。この日は「霊を歌う」とかっていうテーマがあったからなおさらなんですが、マトモな歌というのが、最後の方にサービス的にやった数曲以外全然なくて、新曲というか適当な曲ばっかりで、大変オモシロかったです。『なぞなぞ』をもっとディープにしたような曲に、ノイズとかエフェクトとかを盛り込んだような、ジャンクでサイケデリックなフォークって感じですかね。轟音ノイズまみれの中で歌った「老人と子供のポルカ」なんて最高でしたよ。

やっぱこの人はちゃんとしたセッティングじゃなくて、こういう適当にやったライヴの方が全然いいですね。素の部分がどれだけ出てくるかで違ってくるっていうか。そういうんでこの日は、かなりコアな感じだったんじゃないかと思いますね。本人も「こういうのが一番おもしろいんですよね、どのバンドよりも」とかって言っていたし。ともかく、今までのどのライヴとも微妙に違うカタルシスがあったライヴでした。