ミドリ

日比谷野音。中盤くらいで後藤まり子が「前来たらええやん。パンクのライヴ見に来とんのやろ」とかって言ったらモッシュ状態になって、野音でモッシュを見るのはずいぶん久しぶりな気がしましたね。ムカシはお決まりみたいなもんだったと思うんですが。まあモッシュといってもそんなぐしゃぐしゃにはならなかったけど、でもなんかスカッとくるものがありましたねえ。

ライヴ自体は先月のリキッドの方が全然良かったですね。デカイ会場だったからなのか堅い感じの演奏だったし、やっぱこのバンドって野外は合わないんですよね。野外だとエネルギーが拡散しちゃう感じというか、空回り感がすごくあって、やっぱ狭いハコで濃密にやる方が合っていると思いますね。そこをわかっていて、でもやるんだみたいな、格闘してる感じはあったりしましたけど。

それにしてもこのバンドって、もうずいぶん見ているんですが、やっぱ何度見てもいいんですよねえ。関西系直系の瞬発力とか破壊力とか、ジャズ的なアンサンブルとか、あと後藤まり子のあやういところとか、ちゃんといろんなツボを突いてくるんですよね。いつ解散してもおかしくないと思うんですけど、不安定ながらも無理矢理直情的に押し切ってるみたいな感じがあって、そのスリリングなところにグッとくる、ってことだと思うんですけどね。