大友良英3days2日目

新宿ピットインで、吉田アミとかオライビとかのAAAMと大友良英トリオ。最初のAAAMは大友以外全員女性で、無音空間を意識した風な断片的音響即興から、だんだんカタマリになって最後は全員で奈落の底へゴー、みたいな感じ。キモは吉田アミで、やっぱこの人の声はサイン・ウェイヴともグリッヂ音とも似て非なる、いかなる楽器でも出せない圧倒的に無二の音だということを再認識しましたねえ。この日は展開によっていろんな発声を使い分けてて、なんかオペラっぽい発声とかもあったりして、コンディションもバリエーションも今まで見た中でベストだったと思います。あとオライビの天然センス炸裂なドラミングも良かったし、このユニット?はほんとにおもしろい。音源とか出さないのかしら。

大友トリオの方は打って変わって男気があふれまくってて、東映ヤクザ映画的任侠の世界って感じのゴリゴリに硬派な演奏。こっちは芳垣安洋の刀を振り回す立ち回りの如きドラミングが主役でした。全体として、音と音との関係性、アンサンブル、音響、空気感、無音の意味、スリル、高揚、そういった要素が存分に詰め込まれていて、大友即興の真髄というか真骨頂というような演奏だったと思います。やっぱ即興はいいなあ。こんな120%即興を見たのは半年ぶりくらいのような気がするんですが、即興は自分の中の普段は眠ってる部分をガシガシ突かれるような感覚があって、やっぱすごく刺激的なんですよね。