タルトタタン
WWW。2人とも棒立ち、振り付け、ニコニコで、ヘンに気取らずアイドルに徹底していてよかったかも。しかしそれぞれのソロはいいのに、ユニゾンになるととたんに棒歌い学芸会風になっちゃってずっこけた。CDでの「キレと鼻にかかった歌声」って良さが全然出てなくて、ユニゾン入れなくて全部振り分けで歌った方が良かったような。
真部不在も不自然さをぬぐえなかったけど、でも田渕ひさ子のギターは良かったし、演奏はCDよりうまかったような。まあなんか満足だった。
あとバンドじゃないもん!おもしろかった。歌いたい踊りたい叩きたいラップやりたい、あと寸劇みたいなのもやってみたい、って全部やってみたらわけわかんなくなっちゃった、ってそのわけわかんなさがいいっていうか。なにより終始笑顔のみさこがスバラシイ。
きゃりーぱみゅぱみゅ
赤坂ブリッツ。セット、映像、ダンス、衣装まで徹底してサンリオピューロランドっぽい遊園地的世界観を貫いた演出や、スピーディーな構成が見事。Perfumeやももクロをアーティスト・パワー主体とするなら、この人は演出・コンセプト主体って感じで、その方向性にブレがない。特にダンサー8人(見事に背の低い子ばっかり揃えてる)との、シンプルでありつつツボを得たキレ抜群のダンスが素晴らしい。
ただ衣装はもっと奇抜かと思ったし、セットに巨大ドナルドダックみたいなのを置くなら、それに乗って出てくるとか、MCで言ってたけど空飛んじゃうとか、もうちょっとビックリ感が欲しかったかも。とかいいつつ本人ナニゲに礼儀正しいし、MCとか自然体な感じでフツーにカワイイし。帰りについタオルを買ってしまいました。
宇宙人
新宿タワレコで宇宙人しのさきあさこインストア。カラオケをバックに前回と同じハンドサインをしながら淡々と歌うさまは、やっぱストレンジ感ありまくり。しかし最後の曲だけ鍵盤弾き語りで、生々しい新鮮さがあって、しかも終わったら照れ笑いみたいなのを浮かべて、なんか自分の世界から抜け出てこっち側に接近したみたいな感じだった。この人のそういうのって初めて見た。文字通りツンとデレ両方を見せたみたいなライヴだった
相対性理論
ゼップ東京。真部西浦不在→やくしまるソロ・ユニット化かと思ったが、そうではなくハードな曲を連発してダイナミックな演奏で、セッション的パートも多くて、生々しいバンド感を前面に出していた感じ。鍵盤とか装飾系楽器がいなかったのもよくわかる。そういうところにやくしまるのこのバンドに対するこだわりが感じられたというか、彼女が“バンドとしての相対性理論”を必死に保持しようとしていた、みたいに思えたかも。
ただそういうバンド感を殊更に強調していたというのが、2人の不在を浮き彫りにした感もあって、なんというか“相対性理論が相対性理論を演じている”みたいな感じはあったかも。たぶん仕切り直しというか第2期ってことなんだろうけど、やっぱ以前とは確実に違うバンドになったんじゃないですかね。
宇宙人
赤坂ブリッツ。しのさきあさこは薄笑みを浮かべながら、両手でハートマーク作ったりする手話みたいなポーズを取って歌う、という新ネタ(振付?)があって、不思議感増幅というか異物感ありまくり。ミネラルウォーターをわざわざ紙コップに入れて両手で飲む、というのは以前と同じ。ヴォーカルは声の張りや発声量がグンと上がってたし、演奏はオルタナ的変態性が増していたし、やっぱ全体的に底上げされてる印象。客席に拍手させる間を与えず一気に演奏してさっさと引っ込む、ってのもツンデレ感炸裂って感じで痛快だった。
禁断の多数決
禁断の多数決『禁断の予告編』買ってきた。全編夢の中をさまよってるみたいな、文字通りドリーム・ポップというか白日夢感ありまくり。特に数曲で歌ってる女子のあまりに無垢な声が、演じてるとかじゃなくてほんとに無垢と思わせちゃうところがすごい。特に目新しいことをやってるわけでもないのにかなり新鮮。実像が不明瞭だからおもしろい感じは確実にあって、ずっと謎のままであってほしいと思ったりもする。
生ペインティングのジャケにビックリしたけど、中に入ってるお子様ランチ的な旗とか輪ゴムとかの意味なしオマケの脱力ぶりがまたいい感じ。予告編なのにほとんどフル・アルバムっていう収まりの悪さも良し。