ザ・フー

16日のさいたまスーパーアリーナと今日(19日)の武道館を見たんですが、武道館の方が段違いに良かったですね。さいたまはやたらと分厚くてブワッとした音に聞こえちゃって、なんか迫力ないなあとかって思ってしまって、これだったらロック・オデッセイの時の方が全然良かったじゃんとか思ったんですが。しかし武道館は1曲目からいきなりガツンとくる感じで、すっごく引き締まっててダイナミックな音だったんですよね。それで最後までグイグイ引き込まれる感じでした。

その違いは会場自体の音響とか自分の席とか、いろいろあると思うんですけど。でもバンド自体のコンディションも今日の方が良かったと思いますね。ピート終始弾きまくりだしキレもバツグンに良かったし、ロジャーのヴォーカルもしっかりシャウトしてたり、あとマイク振り回し芸も「いつもより多く回しております」な感じで気合い入れて回してたりして、全体的にパワフルだったと思いますね。

まあ結局のところピートに尽きるんですが、良かったのは「マイ・ジェネレーション」や「トミー・メドレー」でフリーなプレイをずいぶん入れていたところですね。そういう部分でイキイキと弾きまくるっていうのが、ギタリストとしての性みたいなものを見たような感じで、実に痛快でした。それらに限らず、あまり原曲をなぞろうとしてなくて、今の気分で好き勝手にやるんだみたいな感じがあって、いいなあと思いましたね。

なんか今日のライヴで、自分の中でフーに対するケリが付いたみたいな感じがあって、見終わった後すごくスッキリした気分でした。このバンドのちゃんといい状態のライヴを見たように思えて、もう思い残すことはないみたいな。なんか妙な感覚なんですけど、そんな感じだったんですよね。