突然段ボール

これを書くのは今年初めてで、1月も半ばにもなって今更挨拶もナニもないですが、今年もよろしくお願いします。

で、15日、渋谷ネストで突然段ボール。このバンドはレッド・クレイオラとかと同じで、年数を重ねていくごとにどんどんシンプルになっていってると思うんですが、でも受ける印象はやっぱり今もストレンジでねじれているんですよね。表層的に変なことをやらなくても根底からすでに変、みたいな感じっていうか。言葉とかメンバーが醸し出す匂いとかってことだと思うんですけど、そういう意味では究極に向かっているんでしょうね。

ライヴだとそういうことを殊更強く感じるんですよね。女性コーラス3人が振り付けで踊って歌って、いろんなゲストが入れ替わり入って、けっこう華やかにワシワシ盛り上がったりするんですけど、よく言うエネルギーの発露とかって感じには全然ならない。盛り上がってもどこへも向かっていかない、どこまでも無意味、曲が終われば全部なかったことになっちゃう、みたいな。すっごくシュールだと思うし。こういう奇妙な感覚のライヴって、他じゃあんまりないと思うんですよ。そういうところが魅力っていう気がします。

それと最初に出たパニックスマイルはずいぶん久々に見たんですが、いやビックリするくらい良かったです。今までで一番良かったかも。見事な一体感で自在に暴れ回ってる感じで、特に瞬発力が素晴らしい。こういう変拍子とかビーフハートっぽいとかのバンドは他にもあるけど、このバンドはもうこれしかないみたいな迷いのなさがキッパリとあって、筋金入りというか、そこが段違いだと思いますね。ほんといいバンドですね。