二階堂和美

神楽坂シアターイワト。めちゃくちゃテンション高かった12月のクアトロとは違って小編成だったから、あれよりおとなしめになるのかと思ったら、インパクトの強さでは同じくらいだったような。特に後半にやった、即興演奏に乗せてお経をラップ的に朗読するってのが圧巻。今の彼女には、こういう今まで出さなかった部分も独自の音楽に転じてしまうっていう、ちょっと強引なくらいのアーティスト・パワーが漲ってると思いますね。

全体としても明らかにクアトロの時と同じモードで、今回は3枚目以前の旧曲はいっさいやらず、今の彼女というのがよりはっきりしていた感じ。なんというか、なにかが憑依してるというか、怖いモノなんてない的な突き抜け感が充満してて、凄味すら漂っているような。アーティストの独自性とか創造性が沸点とかに達すると、妖怪っぽいとかお化けに例えるとかっていう見方があるけど、それに近い感じというか。もしかしたら、今が一番いい時なのかも。