MONO

渋谷O-East。23人編成オーケストラとの共演で、いやとにかく音圧がすごくて圧倒されました。最新作の再現っぽい位置付けのライヴだったわけですが、やっぱりこれは再現どころじゃない、録音物とはまったく異質のものという気がしましたね。あのドーンっていう壁みたいな音を全身で浴びるっていう感覚は、生演奏じゃないと味わえないでしょう。

そういう意味でボアの77とかに近いようなものを感じたし、ライヴでなければ体験できないもの、というところでも通じているように思えますね。以前取材した時、後藤さんはクラシックをヘヴィ・ミュージックとして捉えているみたいなこと言ってて、だとすれば今回のライヴはひとつの究極形といえるんでしょうね。ダイナミズムを求めていったらここまで来た、みたいな。そう思うとEYEと後藤は、「ひたすらデカイ音を出す」っていうところではけっこう似通っているのかも。資質は全然違うと思うんですが。

それにしてもこれをよく日本で実現させましたよね。後藤さんの、なんとしてもやるんだ的な執念っぽいものも感じられて、そういう凄味みたいなのも含めて圧巻でありました。