フュー×ビッケ

4日、吉祥寺マンダラ2。フューがソロの曲を歌うライヴを見るのなんて、何年ぶりですかねえ。たぶん10年ぶりくらいなんじゃないですか。前にも書いたことですが、おれはフューの歌って音楽性を限定しないスタイルでこそ生かされると思っていて、MOSTはパンク・オンリーだから今ひとつ好きじゃなかったんですね。バンドとしては好きなんだけど。だからビッケのギター一本という今のスタイルは、彼女にとってはすごく合ってると思うんですね。

で、やっぱり素晴らしかったですねえ。声だけでサイケデリックな空間を作れる人ということを再認識したし、声の艶とか力強さとかも全然衰えていなかったし、どんどん引き込まれていった感じ。特に良かったのが個人的に大好きな「いつか」で、いやこれをまた生で聴けるとは、もうウルウルもんでしたよ。

後半のフュー、ビッケ、石橋英子BEPは、即興演奏がメインのフリーな感じで、新鮮さとか演奏との絡みのおもしろさというところではこっちの方が上だったかも。ビッケのニュー・ウェイヴ魂炸裂なギターも良かったし。

総じてMCがほとんどなく、内輪ノリ的にもならず、終始会場内に適度な緊張感のある空気を保持していたのが、個人的には心地よかったです。彼女の歌は襟を正して聴くみたいな方が合うと思うので。あとどうでもいいんですが、フューの髪型が後ろで結んでる形だったのも良かったですねえ。ソロの時はずっとこれだったのに、MOSTでは下げちゃったから、いや久々で懐かしかったです。フューの髪型はやっぱりこれですよ。うーんこの人って年を取っても、おれにとっては今も「キレイな人」って感じがするんですよねえ。来年からはMOSTを再開するそうですが、できればフュー×ビッケもBEPも平行して続けて欲しいですねえ。